大切にしていますか

- - - 住職です。
 さて、問題です。大切に扱えば扱うほど汚れ、粗末に扱えば扱うほどきれいなままなのは何でしょうか?
  皆さんどんな答えをおもいつきましたか。僧侶の私の答えはというと、経本とお念珠です。経本は、お釈迦様や祖師方のお言葉やおこころが文字となったものであり、大切にするのは当たり前です。しかし、大切にする、という意味を間違えて、一度も開かずに引き出しの奥にしまっているという人がいたならば、それは経本を一番粗末に扱っているということです。
 お念珠についても同じ事がいえます。少し前に地方の布教先で、「お念珠が切れたのですが大丈夫でしょうか」と聞かれたことがありました。縁起が悪い、と思われたようです。私なんて何度切れたことか。
 お経を読むのも、お念仏を申すのも、私自身が法を聞くと言うことであり、また、救われている喜びと感謝のいとなみでもあります。経本が汚れてくるのも、念珠が切れるのも、そのような尊い生活とともにあるからです。
 引き出しの奥にしまいっぱなしにしているということは、自分自身を粗末にしている、と言えるかもしれませんよ。

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